カメラ事業で生き残る3社を予測しよう!

6月8日の日本経済新聞記事が印象に残った。その記事とは、PENTAX事業を展開するHOYAの鈴木洋CEOの予測では、デジタルカメラ業界は3社によって制されるというもの。ふむふむ。3社の寡占化が進み、残りはニッチで攻めるしかないわけか。

デジカメに詳しい方には予測できると思うが、私もまた3社とはどこかについてこれまでの経緯と妄想を交えつつ考えてみよう。鍵は、電子技術、レンズ、ブランド力、ムービー、母体の資金力だろう。

【1】Canon
→1社で、撮像素子、レンズ、機械、ムービー、ブランドの主要素すべてを持つキヤノン。独自に賄えないのは素材とバッテリーぐらいか。

【2】SONYNikon連合
→コンパクトやムービーカメラに強いソニーとプロ用途のニコン。いい組み合わせだ。前々から、ニコンの受光素子はソニー製だ。

【3】パナソニックオリンパス、ライカ連合
パナソニック系のグループ。Panasonicが吸収合併したSANYOは、デジカメ黎明期からOLYMPUSのレンズを用いており、OLYMPUSは電子部品をSANYOから調達してきた。OLYMPUSイーストマン・コダックが提唱した「フォーサーズ」という共通マウント・システムに、2005年1月、Panasonicが加わった。主な受光素子はPanasonicPanasonicはライカブランドの高級レンズをライセンス生産。ライカのエレクトロニクス技術はPanasonicのものだ。

【4】サムスンペンタックス、リコー連合
→外国資本よりのグループ。以前から、マウントや部品調達などでつながりはある。ま、浅い関係だけどね。PENTAXについては、HOYAは高く売れるところを探しているんだろうと思う。売る気まんまんでは買いたたかれるから、今はせいぜい少しぐらい黒字を出してやる気を示しておこうってことじゃないかな。

【5】富士フィルム、CASIO連合
→カシオは、事業を売りたくても、売り先に困る。レンズもないし、撮像素子もない。銀塩フイルムの時代はカメラに取り組んでおらず、ヒストリーは浅く、ブランドは弱い。電卓でそうだったように、激安カメラを大量販売して商売になるのならいいが、そうはうまくいくまい。まだ事業の余力や固定ファンがあるうちに、コンパクトデジカメを強化したいブランド系大手メーカーに身売りするのがよい。それは、ニコンか、富士フィルムではないだろうか。資金に余裕があるのは富士フィルムだ。最終的には、上記「3」にくっついて、フルサイズ版カメラ部門でも担ったりしたほうがよさそう。

【その他】独立系
→シグマ、マミヤなど、コンシューマ向けに大量にカメラを売る必要のないメーカーは、業界再編の波に飲まれず、専門性の高い個性的なデジカメを作り続けてくれるだろう。

NIKKEI記事に関するTweetを下記に引用する。
RT @psyt: #HOYA、鈴木洋CEO「デジカメ業界の再編は必至」 http://s.nikkei.com/kUA47F 「今までは市場が拡大していたのでよかったが、今後はカメラ事業で最終的に生き残れるのは3社だろう。」
#HOYA、鈴木洋CEO「デジカメ業界の再編は必至」 http://s.nikkei.com/kUA47F 「今までは市場が拡大していたのでよかったが、今後はカメラ事業で最終的に生き残れるのは3社だろう。」
RT @psyt: #HOYA、鈴木洋CEO「デジカメ業界の再編は必至」 http://s.nikkei.com/kUA47F 「業界全体で再編が必要なのだと思う。カメラは日本の産業と言っていいと思うが、それなりにプレーヤーが多く、このままでは値下げ競争によってだれも利益…